AWARDS WORKS

バーチャル供養堂

内田聖良

作家、ベンダー(Bender) |Japan

OTHER PERSPECTIVE

DETAILS OF THE WORK

AWARDS 2021 FINALISTS

ここはバーチャル供養堂。記憶や感情のこもった、捨てられないモノが保存(奉納)されている。バーチャル供養堂は、様々な記憶や感情が炎上の危機にさらされ、他人と会うことが禁忌となった時代の、あたらしい民間信仰のための、お堂である。
現代は、フィルターバブルや、エコーチェンバーなどが生まれ、人々は考え方の異なる他人と関わり記憶や感情を打ち明けることを避け、さらにコロナウイルス感染症の影響により、そもそも他人に会うこと自体が禁忌となった。また、日本社会では家父長的な考えや戸籍制度など「家制度」の名残が根強く残っており、弱みは人に見せず身内でケアすべきという風潮が強い。こうした現状に古くからある地蔵信仰を現代的に展開する新しい民間信仰団体「バーチャル供養講」をつくり、他人と記憶や感情がこもった物に出会い、知らない人をケアしたり、共存したりする、新しい「身内」、「家」のかたちを模索する。
この活動は、新しい民間信仰であるため、展覧会等で作品として発表するだけではなく、社会的に機能するものとして発展していく。バーチャル供養講の供養受付システムや活動に関する情報は https://sesseee.se/VMA/ にて随時紹介される。

作品の超体験にはVR HMDが必要になります。体験方法はこちらをご覧ください。

CREATOR PROFILE

内田聖良

作家、ベンダー(Bender) |Japan

内田聖良はコンセプチュアルパフォーマンス・アーティスト、リサーチャーであり、ポスト・インターネット時代のサーキット・ベンダーと名乗る。AmazonやYouTubeなど既存のシステムを用いながら、それら回路の秩序を変容させてしまうようなアプローチを行い、日常生活に浸透する価値観や与えられた使用法に問いを投げかけている。
東北に移り住んだことにより、人の欲求と文化の結びつきに興味を持ち、その現代的なあり方について研究・制作している。現代の民話のあり方を探る《バーチャル浜》、書き込み等がついた古書を、読者が製作した「一点物の価値ある本」と再定義し流通させる《余白書店》運営。主な展覧会やプロジェクトに、2020年〜「TRANS BOOKS DOWNLOADs」(オンライン)、2019年「SICF19 Winners Exhibition」(スパイラルホール、東京)など。

FEATURING WORKS

ファッション・音楽・映像・グラフィック・イラストレーション...etc
同時代のリアルな感覚を共有できるアーティストとともに創造する新たなカルチャー体験の作品群。

SELECT CATEGORIES

BACK TO TOP