NEWVIEW AWARDS 2021
受賞作品
ファッション/カルチャー/アート分野のXRコンテンツアワード「NEWVIEW AWARDS 2021」
受賞作品を発表!
テーマは「ポストリアリティとノーノーマル」。
3次元空間の新たな表現と体験を切り拓く、次世代のクリエイターの受賞作をご覧ください。
テーマは、「ポストリアリティとノーノーマル」。制作のプラットフォームは、あらゆる表現フィールドのアーティストに空間表現の場を提供するVR/AR/MRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」(https://styly.cc)です。
2021年8月10日から11月1日までの募集期間中に、15ヶ国152作品(AR:43作品、VR:97作品、MR/XR:12作品)の応募がありました。
過去はじめて海外からの応募作品が日本の応募作品数を上回った今回、現実のリアリティの知覚や身体性、物語やエンターテイメントのあり方を探求する意欲的なアプローチの作品が選出されました。
GOLD / 1 WINNER
SILVER / 3 WINNER
SPECIAL / 5 WINNER
FINALISTS
JURIES GENERAL COMMENT
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素晴らしい作品群に支えられ、ポストパンデミックの到来をイメージできるアワードとなった!!!!!
今年のテーマは「ポストリアリティはノーノーマル 」だ。審査委員長である私は、真の多様性が生み出すXRの世界には、標準や基準、規範やスタンダードは存在しないという概念を軸にこのフレーズを打ち出した。世界の感染者が3億人を優に超え、未だ収束しないCovid-19の現状を横目でみつつ、世界5ケ国をZOOMで繋いだ審査会は熱を帯びつつも、このソーシャルディスタンシングの時代をXRで乗り越えようという一つの連帯を感じずにはいられなかった。今回はあらかじめ審査指針を設けたが、それは「超越」、「逸脱」、「変質」という3つの評価軸であった。主に"創造"力と"突出"力と”想像”力を見極めるこれらの基準は、<ポストリアリティ>と<ノーノーマル>を導くクリエイティヴティよって全方位からUPDATEされ、全く新しいクオリアを打ち出していた。素晴らしい作品群に支えられ、ポストパンデミックの到来をイメージできるアワードとなった!!!!!
審査員長
宇川直宏
現”在”美術家 / DOMMUNE主宰
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将来的にリソースの問題を解決すれば一つのアートとして成立しうる作品をいくつか見出すことが出来、有意義な選考会だった。
今回は娯楽性や完成度ではなく、将来性や可能性を評価する選考となった。「電脳コイル」作者としては、日常と非日常の境目にふと迷い込むような体験を期待した。 全体としては、限られた期間と資源での開発であったとは思うが、技術的にはまだまだこれからと言う印象であった。しかし将来的にリソースの問題を解決すれば一つのアートとして成立しうる作品をいくつか見出すことが出来、有意義な選考会だった。
審査員
磯 光雄
アニメーター・演出・脚本家
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壊れていても、奇妙でも、魅力的な作品たちです。
今年は、すべての作品の技術的な完成度が全体的に向上したことに加え、より高度な実験と個人的な表現が見られるようになりました。そして破壊的な作品や不条理な作品も増え、今の時代への健全な対応と感じました。未来への期待としては、今、世界は大規模なメタバースに期待しており、それがどのようなものかは誰にもわかりませんが、私はおそらくそれは一般的でつまらないものになると思っています。一方でこれらのクリエイターは皆、真っ白な3Dキャンバスから、それぞれ非常に個性的な宇宙を作り出しました。壊れていても、奇妙でも、魅力的な作品たちです。
審査員
David OReilly
マルチディシプリン・アーティスト
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各ワールドは非常にバラエティに富んでおり、どれも素晴らしい体験を提供しているため、賞の配分が難しいほどです。つまりこれは、VRとARがまだ未開拓の領域であることを物語っています。
私たちは、優れた頭脳を結集して、急速に変化する技術的な地平を考察することが極めて重要です。NEWVIEW AWARDSは、幅広い分野のデザイナーにプラットフォームを提供し、その分野の新人からベテランまで、このユニークな学びの場で互いに肩を並べることができるのです。 各ワールドは非常にバラエティに富んでおり、どれも素晴らしい体験を提供しているため、賞の配分が難しいほどです。つまりこれは、VRとARがまだ未開拓の領域であることを物語っています。 NEWVIEWが今後もこのような才能を集め、私たちの想像力の領域を共有し、サポートし続けますよう祈っています。私たちには、創造し、歩き回ることができる無限の土地があります。それは、人間として私たちが今以上になることを求め、私たちがすでに知っていることを新しい方法で学ぶことを求めるものだからだと感じています。
審査員
Zowie Broach
Royal College of Art Fashionプログラム責任者
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VR、AR、XRなどテクノロジーからコンテンツまで、作品の種類も年々新しい発見があり、投稿する作家もより多様化していると感じています。
NEWVIEWの審査員を務めさせていただくようになって3年目になりますが、VR、AR、XRなどテクノロジーからコンテンツまで、作品の種類も年々新しい発見があり、投稿する作家もより多様化していると感じています。これは、私自身の創作活動にも通じることですが、NEWVIEW WORKSの制作にも今回の審査項目で設定されている基準を重要視していきたいと感じました。
審査員
Lu Yang
アーティスト
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日常生活の中で見るアートと私との接点で時間に重きを感じることは今までありませんでしたが、VRの世界に入っての体験軸に最も大事なことは「時間」だと気づきました。それはその世界の中でどう時間を演出させられるかでした。
どうもimmaです。今回、大事な立ち位置に選んでいただきありがとうございます。そして全ての作品をじっくり時間をつかって体験させていただきました。私がここまで多くのVRを体験して改めて思ったことは「時間」です。
日常生活の中で見るアートと私との接点で時間に重きを感じることは今までありませんでしたが、VRの世界に入っての体験軸に最も大事なことは「時間」だと気づきました。それはその世界の中でどう時間を演出させられるかでした。
そのため、今回選ばれていない人も、違った視点で評価点が高い物が多々あり、とても興味深く面白いものがたくさんありました。空間含めて演出することの大事さに私自身も気付かされたものがありました。私が感じるのは常に「感動点」です。
どこでそのラインを出すことができるのか、ただリアルと違ったバーチャルの世界に期待を寄せるのはどこまで感動レベルが引き上がるか。です。
それは解像度だけの問題でなく、演出にあると思います。その演出による感動点を感じたいと思っています。審査員
imma
バーチャルヒューマン
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多くの素晴らしい斬新なアイデアが目白押しです。
XRの技術を駆使して、いかに現実を覆すか、それがこのコンペティションの主旨です。実際、多くの素晴らしい斬新なアイデアが目白押しです。あるものは知覚における主客関係を覆すことを目指し、あるものは未知の世界を探求し、またあるものは現実に知られた慣習を打ち破る。しかし、この新しいテクノロジーを使って、作家がいかに自分の作品の内容に反応し、観客を自分の作った宇宙に誘い込み、やがて完全な物語の論理と枠組みに発展させ、観客の想像力を参加させることができるかが、このコンペティションの勝利の鍵なのだと感じました。
審査員
Baboo LIAO
劇場演出家
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応募作品を見ると、多くのクリエイターが高いレベルでデザインやパフォーマンスを行い、独自のアイデアを作品に盛り込んでいることがわかります。
今回のNEWVIEW AWARDSの応募作品は、質の高い作品が豊富であることが特徴です。それらは、私たちが生きる世界を反映し、遊び心にあふれ、かつ魅力的な方法で新しい視点を切り開いており、物理的な世界とはかけ離れた想像の世界へとユーザーを導いてくれます。これらの体験は、私たちの視野を広げ、バーチャルリアリティの可能性を明らかにしてくれます。応募作品を見ると、多くのクリエイターが高いレベルでデザインやパフォーマンスを行い、独自のアイデアを作品に盛り込んでいることがわかります。彼らの体験は観客にインスピレーションを与えるだけでなく、クリエイターの熱意が、世界のXRシーンを豊かにしているとも感じました。
審査員
Tina Sauerlaender
キュレーター・ライター
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応募作品は実に多様で、4つのカテゴリーがあると感じました。
応募作品は実に多様で、4つのカテゴリーがあると感じました。1つは物語と強いコンセプトで勝負するもの、もう1つはVRによって空間の見え方/動き方をどのように変えることができるかを探求する形で、3つ目は最大主義で、これ以上ないほどクレイジーでスパム的なイメージ、そして4つ目はより落ち着いていてよくプロデュースされている作品群です。多くの異なるアプローチを見ることができたのは大変光栄でした。
審査員
Jakob Kudsk Steensen
アーティスト・ディレクター