Nether World
Mayuka Otsuki
VRアーティストに昇華したい高校生 |日本
OTHER PERSPECTIVE
DETAILS OF THE WORK
AWARDS 2020 MEDIA AMBITION TOKYO PRIZE
まず、体験者には死んでいただき、別の死者の記憶を体験していただきます。それは740年前(因みに日本では平安から戦乱の武士の世への過渡期)。「学校」で教科書を食べ、友達の脳のジュースを飲める時代でした。それが突然変わったのは、ヒトの脳を溶かし、製紙する技術が産まれた頃。人々は画期的な技術の魅力に呑まれ、脳を奪い合うようになってしまいました。だから、今はもう人の脳に直接触れるような体験は禁止され、かわりにVRの体験が提供されています。後世に今までの脳体験は戻らなくても、せめてVRで、心が刺激され生が実感できる体験が与えられますように。
と、こうストーリーが終わりますが、この最後の一文が最大のテーマ、「今を生きる人々への愛」です。今、私たちはある意味フツウにVRに接していますが、もし過去の誰かの願いを受けているとしたら、もっと「VR」そのものの存在に心が動くのでは。その感情の動きが、私が作りたい超体験です。
作品の超体験にはVR HMDが必要になります。体験方法はこちらをご覧ください。
CREATOR PROFILE
Mayuka Otsuki
VRアーティストに昇華したい高校生 |日本
高校1年の終わりにVRに引き込まれ、高校2年は作品制作の年になりました。最近は学校にxRを持ち込む機会をうかがっています。後ろにリュック、前にHMD入りの段ボールを抱えて登校している生徒がいたら、私です。仙台第一高等学校在籍、NEWVIEWSCHOOL2020受講生、NEWVIEWAWARDS2020 MEDIA AMBITION TOKYO PRIZE受賞
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身の毛もよだつディストピアの世界を独自のストーリーによって体現した本作品は、体験者自身がストーリーの初めに死ぬことで、よりナラティヴな体験に仕上げている。
次々に起こる驚愕的なイベントの連続は、先が読めない展開による興奮や期待を与えるだけでなく、映画の世界を体験しているような臨場感さえ感じさせた。
また、ストーリーの最後に明かされる、『このヴァーチャルな世界はリアルな人の想いと強く結びついている』というメッセージは、時間の概念を超越し、これからの人類が未来と交流する様を表現しているようにも感じた。このメッセージ性の高い作品を高く評価したい。Prize Owner 2020
杉山央
Media Ambition Tokyo
FEATURING WORKS
ファッション・音楽・映像・グラフィック・イラストレーション...etc
同時代のリアルな感覚を共有できるアーティストとともに創造する新たなカルチャー体験の作品群。