たっくんミュージアム
たっくん
園児 |日本
OTHER PERSPECTIVE
DETAILS OF THE WORK
AWARDS 2019 GOLD
子どもは生まれながらのアーティストだと言いますが、 子どもが描いた沢山の絵や創作物は、 捨ててしまったり、成長とともに忘れ去られてしまいます。 そこで本作では、息子が生まれてから今までに作った作品の数々や 思い出の品々をちりばめたVR空間を作りたいと考えました。 子どもの描いた絵やオモチャを眺めていると、 忘れかけていた思い出が蘇って幸せな気持ちになります。 xRがそんな日常の思い出を記録するための新しい方法として、 日記のように身近な存在になれば素敵だなと思います。
作品の超体験にはVRHMDが必要になります。体験方法はこちらをご確認ください。
CREATOR PROFILE
たっくん
園児 |日本
2015年7月生まれ ピアノと工作が大好きな男の子 【VR空間制作】 ママ、パパ
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未来の家族写真の共有はこうなっていくのかもしれない。XR世界を与えられたコンテンツを体験するだけでなく個人がアレンジして作って楽しめる、という一歩先のフォトアルバムサービスの発想にも繋がって「私もやってみたい!」と思ったという点では唯一無二。 娘の嫁入り前にこれを見返してゴーグルの中で泣くのが恒例になるのが見えるような、そんな日常に溶け込んでいく可能性を思わせてくれる作品。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
夢眠 ねむ
夢眠書店 店主/キャラクタープロデューサー
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たっくんミュージアムは、小さな子供の想像力と思い出から作られた世界です。シンプルでありながら非常に力強い作品だと感じました。作品の中で自分の幼少期を旅する前に、たっくんは自分で描いた巨大な絵を劇場のステージで、可愛らしいたっくんの歌声とアニメーションと一緒に披露します。このシーンでは、作品を見ている我々もたっくんの思い出の一部になったかのような、自分が小さくなって違う世界に飛ばされた感覚を強く覚えました。 このプロジェクトは意欲的でもあります。360°動画および2Dビデオ、アニメーションキャラクター、振り付けパフォーマンス、タイポグラフィ、フォトグラメトリー、部屋の3Dモデル、空間オーディオを組み合わせています。これらのほとんどすべてがたっくん自身が生み出しているため、非常に多くの異なるものを組み合わせているにもかかわらず、世界はとてもまとまりがあります。作品の流れと一連のイベントにも多くの注意が払われており、進むペースも良く、ユーザーの体験に注意を払っていると感じました。 このプロジェクトは可愛くて、愛に満ちていて、技術的に完成されているだけでなく、なんといってもパーソナルで具体的であるため、ゴールドに値すると思いました。一見すると、一般の人に向けた学校の演劇のような大衆的な作品ではなく、たっくんの家族にとってのみ本当に面白い作品かもしれません。しかし、この作品は私たちの人生と記憶を深くパーソナルな空間に記録できる新たな手法の兆しを示していると感じました。きっといつか、たっくんの孫が時間をさかのぼってこのたっくんミュージアムを訪れ、そこで体験した思い出を自分自身のミュージアムに追加する日が来るでしょう。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
Keiichi Matsuda
デザイナー / 映像作家
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たっくんミュージアムは優れたオリジナリティーがあり、他の作品の中でも一際存在感がありました。作品の内容は非常にパーソナルなものでしたが、ギャラリーとして素晴らしい体験の設計ができていると感じました。たっくんの絵を使用したキャラクターデザインは、作品開始時に本当にクールな世界を作り上げており、たっくんの人生ギャラリーは、たっくんと一緒に歳をとっていくような体験ができるものでした。このような追体験の形式は、自分の好きな有名人の生活を追体験できるウェブサイトの未来として魅力があるように感じます。そういった意味でも、この作品はGOLDに値すると感じました。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
Nick DenBoer
映像作家
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たっくんミュージアムはとても可愛く素敵な作品で、父親でもある審査員にとっては特別な魅力があったように感じました。それだけでなく、この作品はVRをより日常生活の中で身近なものとして印象付け、多くの人々にメリットをもたらす可能性を秘めていると思いました。その点で、この作品はよりVRについての知識を深め、VR作品を創作する意欲を掻き立ててくれるだけでなく、VRという技術を特定の閉じた分野から解放して民主化させていると感じました。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
Lu Yang
アーティスト
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すべてのアーティストは子供になりたいと思っていますが、子供からしてみればおそらく我々のクリエイションは目にも留まりません。そんな子供の視点や想像を捉えたいというクリエイターの意図をこの作品を通じて強く理解することができました。子供の想像力は限界を知らず、どこまでも冒険に満ちているものです。さらに重要なのは、共鳴についてです。私たちはかつて子供だったためか、作品を通じて表現される感情のゆらぎが私の中でも強く共鳴しました。その点で、この作品は洗練されていたり、「最も美しい作品」ではなかったかもしれませんが、感情を伝えることにおいて間違いなく一番でした。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
Keng-Ming Liu
Bito創業者兼クリエイティブディレクター
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フォーマットとしての完成度があり、誰もが利用できるパッケージとして捉えられ、そういう部分が他の作品と一線を画すところがあると感じ高く評価しました。私は普段テレビ番組のしごとをしていますが、その見地から見ても面白く、構成的にも優れていたと思います。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
倉本 美津留
放送作家
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私は一見奇抜なものが好みですので今作に関しては、よくありがちな親が子供のために作ったフォトアルバムのVR版かと高を括って視聴し始めましたが「これでもかこれでもか」という具合に様々な手工や技法が凝らされていて、また空間を進んでいくにあたっても「まだ先があるのか」といった具合に過剰に世界観が作り込まれており感服いたしました。他審査員も満場一致の高得点だったのも印象的でした。技術のみに走らず、けど多彩な技術を取り入れて、個人的な想いを作品に昇華して、徹底的に作り込んだ結果、体験者も楽しく飽きずに最後まで体験できる、という好例だと思います。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
大月 壮
映像作家 / 映像ディレクター
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子供の成長という年単位の時間軸を一つの空間に落とし込む、もしくはアルバムという通常二次元の世界をインタラクティブな三次元空間に拡張する、いずれの解釈においても、共有した記憶という固定的になりがちな事象にビビッドな質感を与える試みという点で、VRの一つの可能性を明確に示していると思います。記憶の転写というのが二次元の写真や二次元+時間の動画という媒体に閉じていた時代は終わり、空間性や機能性、スケール感や質感までをもインタラクティブに記録し、編集し、再生ではなく体験を都度新しく生成していく時代が来ているのを改めて感じます。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
豊田 啓介
建築家 / noiz
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「Takkun Museum 」は、作者自身の子どもの成長記録になっている作品です。そこにはこれまで「たっくん」が生み出してきた絵や工作などの制作物が子どもならではの独自の世界観に基づいて配置されています。また、それだけでなく、自宅の部屋が子どもの成長に応じて変化する様子が3D空間で体験できる形で再現されています。それは、写真や映像のように意識的に記録されるメディアからはこぼれ落ちてしまう、何気ない日常の変化を捉えようとするものです。子どもの成長はそうした何気ないわずかな変化の積み重ねと、その周囲の環境との相互関係から生まれてくるものなのだと思えてきます。あっというまに過ぎ去っていってしまう子どもの成長を丁寧に記録に残そうとする姿勢に心を動かされました。
NEWVIEW AWARDS 2019 審査員
谷口 暁彦
アーティスト
FEATURING WORKS
ファッション・音楽・映像・グラフィック・イラストレーション...etc
同時代のリアルな感覚を共有できるアーティストとともに創造する新たなカルチャー体験の作品群。