Inori
Yayoi
Japan
OTHER PERSPECTIVE
DETAILS OF THE WORK
"故人を思い出している時、あの世では花が降るという。
私は、きちんと祈れていただろうか?
ふとそう思い、不安になるときがある。あなたに幸せがありますように、と祈ったとして、それが一体何になるというのだろう。
祈りは見ることも聞くことも、触れることもできない。もしこの祈りが何にも作用を及ぼさず、何の意味もないとしたら?
あれ、私は、何のために祈っていたんだっけ?
この作品は、祈りを可視化するためのプロダクトであり、行為そのものでもある。
脆く不安定な「祈り」を、確かなものとして存在させることができる。
「祈り」の語源として、「生+宣(の)り」という説があるそうだ。生きることを宣言すること。生命を確かなものとすること。XR技術の進化により、我々の存在はますます揺らぎつつある。現実と虚構が混ざり合い、身体は曖昧になっていく……。そうであれば、現実と虚構の境目たるMRの世界で、今一度自らの存在を叫ぶことに何かしら意味がありそうである。
祈りが、小さくて儚いものであれど、確かに届いていると信じたい。そのために、花を降らせることにした。
私は己を救うために他者を祈っているのだと思う。"
CREATOR PROFILE
Yayoi
Japan
東京藝術大学音楽学部楽理科在学中。
42Tokyo Cursus。
知/美/音/生/身体/夢...をテーマに、幅広く探求活動を行っている。
分野横断的な思考、研究、創作を目指して様々なことに挑戦中。
魚座。
FEATURING WORKS
ファッション・音楽・映像・グラフィック・イラストレーション...etc
同時代のリアルな感覚を共有できるアーティストとともに創造する新たなカルチャー体験の作品群。